時々、ビジネス関係の内容だとかなり流暢な英語を話される方が、「いやあ、どうも聞き取りが弱くってねえ、彼らが何を言っているのかさっぱりわからないのですよ」と言われることがある。出張でアメリカに来ていたり、在米歴の短い方に多い。

で、いつも言うことにしている。「あ、それはね、聞き取れてないんじゃなくって、彼らが言っていることがあまりにも突拍子ないからわかんなくなるだけなんですよ。実際たいしたこと言ってないから気にしないほうがいいですよ。そのうち慣れますって」と。

ずっと以前、中国系アメリカ人二世の同僚が突然、通訳に借り出されたことがある。「中国本土から科学者が来ていて、放射線関係の機器についての技術的な話をしたいのだけれど、中国の方はどうも英語が苦手らしいので手助けしてほしい」という依頼。彼女はご両親が家では中国語を話すし、お父様は物理学の教授だったけれど、彼女自身は物理は門外漢、「どうしよ~」といいつつ、とりあえず不安げに出かけたのだけれど、戻ってきた時はニコニコ顔。「技術系の英語は話せるからね、私の出番は最後にたった一言、『お昼はどうしましょうね』という英語だけ聞き取れなかったから通訳して差し上げたの」だそうな。

仕事でこちらにいらしている日本人の方が、「英語が聞き取れない」っていうのも大方こんなもんじゃないかと思う。実際、「あ、今なんて言ったの?」なんて聞かれる英語って実に無意味な発言が多い。単語の一つ一つは簡単なんだけど、文章にすると意味なさなくって、想像力をたくましくしないと会話が続かないことが多い。

で、本日、ドアを勢いよく開けて、もう少しで私のおでこにたんこぶを作りかねなかったアメリカ人が私に向かって言った言葉?

Oh, I'm sorry. Are you all right? I got you pretty good, didn't I?

最初の2文はもちろんわかる。「ごめんね。大丈夫だった?」でも、最後の英語はねえ、聞いたことないよ。ま、アメリカ人は、悪いことに関してGood 言いことに関してBadという傾向があるから、”Pretty good"は、”Pretty bad"で、「かなりひどい目に合わせちゃったよね」か、「ひどくぶつけちゃった・ぶつけちゃってない?」あるいは、「どう、ぼく、君のこと上手にドアでぶん殴ったでしょ?」」みたいな意味だろうとは思うけどねえ...

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